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別荘は住宅ローンが適用できない
別荘購入ローンは一般的な「住宅ローン」適用が出来ません。
金融機関の住宅ローンは住宅として居住する物件に適用されます。分譲型の新築別荘物件をセカンドライフ定住居住地とし購入する場合、一部金融機関で住宅ローン適用する場合もありますが全体としては稀なケースです。
セカンドハウスローン制度も別荘取得ローンとして適用出来ません。セカンドハウスローンは通勤や通学の拠点として勤務地や通学地に近い場所の住宅を購入するために設けられた制度で別荘は対象外です。
では別荘のローンは?
別荘のローンは別荘用の「民間ローン」と「フラット35」が対応しています。
フラット35は全国の代理金融機関が公的機関の保証を受けて貸出する制度で、一定の基準を満たせばリゾートマンションや別荘購入(土地建物セット)にも適用可能なローンです。
固定金利制なので金利が上昇した場合でも影響を受けない有利な借入制度です。融資率は物件価格の90%以内です。
貸出金利は市場金利で変動します。返済年数20年以内とそれ以上の返済期間によって貸出金利が変動します。
平成27年6月度の貸出金利は20年以内が 1.310%~1.920%、20年以上が1.540%~2.150%です。
取り扱い金融機関によって金利が変動します。フラット35を利用する場合、複数の金融機関に問い合わせして金利比較をすることを忘れないでください。
2015年6月の楽天銀行フラット35の20年以内の返済金利は基準が1.31%ですが当初の10年は-0.6%引き下げて0.71%となっています。この場合15年以上20年以内の返済期間となります。10年以内の返済予定の場合、0.71%の金利適用とはなりません。
フラット35の仕組み
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が民間の金融機関と提携して貸し出しを行う制度です。
フラットの言葉通り固定金利が原則です。「35」は平均的な住宅ローンの返済年数から名づけられました。
保証料が不要、保証人も必要ないことが大きなメリットです。
適用物件はマンションで30平方メートル以上、住宅では70平方メートル以上となります。 中古物件にも適用可能ですが耐震設計基準などいくつかハードルが設定されていますので事前の確認が必要です。
フラット35返済シミュレーション
1. 対象物件:新築リゾートマンション、70平方メートル。
2. 物件価格:2,500万円(手元資金1,000万円)
3. 借入額:1,500万円
4. 借入期間:15年(リゾート物件なので期間を短めに設定)
5. 楽天銀行フラット35金利:1.31%(2015年6月設定金利)当初10年は0.71%適用
6. 月次返済額:87,874円(当初10年)
7. 月次返済額:89,211円(11年~15年)
8. 年間返済額:1,054,488円(当初10年)
9. 返済総額:15,897,535円
10. 金利総額:897,535円
民間ローンシミュレーション
物件は同じリゾートマンション借入額、返済期間も同じ10年での計算。
1. 民間ローン平均金利(3.125%)
2. 月次返済額:145,708円
3. 年間返済額:1,748,496円
4. 返済総額:17,484,960円
5. 金利総額:2,484,960円
別荘のローン金利は公的機関と民間ローンで大幅に変化します。民間ローンを使用するなら自己資金を多めに用意します。
公的機関なら金利は大幅に下がりますが取り扱い金融機関によって金利の変動があります。
複数の金融機関で金利比較してください。
別荘のローンとセカンドハウスローン
別荘を購入する世代は50代以上が全体の70%以上というデータがあります。
購入資金は自己資金が約80%で、ほぼ全額即金払いとの調査結果もあります。
世代的に裕福層であることが別荘購入者と云われてきました。近年若年層のライフスタイルが多様化し田舎暮らしなど別荘購入動機も増えて来たようです。
高齢化社会での若者の都市集中を避ける意味でも別荘購入の資金援助の制度の充実が望まれます。 都市銀行が独自に扱う「セカンドローン制度」は別荘購入には適用できません。通勤時間を短縮する目的でのサカンドハウスや学生の通学用物件が対象です。
別荘ローンは別荘販売会社が直接仲介してノンバンクなどを紹介する仕組みです。金利が一般住宅ローンより高めなのが難点です。
フラット35のセカンドハウスローン
フラット35は住宅金融支援機構の個人向け住宅取得を支援する貸付制度です。
住宅金融支援機構による直接融資と機構が保証し金融機関を通じて融資する二本立て方式です。
フラット35の特徴は、セカンドハウスとしての別荘購入にも通常通り融資可能な点です。また全期間固定金利なので物価変動に影響されないところが良点です。 民間ローンと違い、保証人も不要です。借入額は年収によって変動します。
現在住宅ローンを返済していても借入が可能な点など政府系金融機構の利便性が売りとなっています。ローンを組んで別荘購入を検討予定するならフラット35が断然有利です。