別荘を賃貸に出すことのメリット・デメリット
目次
別荘の賃貸について
別荘オーナーが海外赴任する。または遠隔地への異動で年単位で別荘利用が出来なくなった場合別荘の賃貸はメリットが高いと云えます。
リゾートマンション、戸建て別荘に関わらず、全国の別荘の賃貸管理をしてくれる不動産業者が多数存在します。
賃貸形式は、ウイークリー、マンスリー、半年単位、年間単位と様々に対応してくれます。
一般的に別荘の貸し出しは居住権トラブルが発生しないよう「賃借人と期限を決めた定期借家契約」方式となります。
不動産業者自身が、別荘オーナーと定期借家契約を交わし、更に賃貸人に貸し出す方式もあります。オーナーに利便性の高いシステムと云えますが貸出前に、一定のレベルのハウスクリーニング費用が必要です。
賃貸終了後の原状復帰作業は不動産業者が対応してくれます。交通アクセスの良いリゾート物件の場合、不動産業者が毎月の賃貸料保証契約を結んでくれる場合もあります。
安心できる不動産業者探しがポイントとなります。
今回は貸し出す立場を中心に「賃貸別荘のメリットとデメリット」について考えてみます。
別荘を賃貸に出すメリット
メリット1:別荘を利用しなくなった場合に収入を得られる
使う予定の無い別荘は、所有コストが発生するばかりです。それが収入を発生させてくれるというのは賃貸の出すことの大きなメリットです。
継続的に収入が得られますし、旅館業法の許可を取得して営業した上で一定の収益実査気があれば別荘の資産的価値も高くなります。
せっかく購入した別荘を無駄なく活用できるというのは大きなメリットです。
メリット2:維持費などを経費として計上できる
きちんとした知識をもとにして貸し出すことが前提ですが、維持費や管理費を経費と計上して節税対策を行うことができます。
メリット3:建物の傷みを軽減できる
よく、「人が住んでいない家は傷みが激しい」といったような表現を目にしますが、家は人が住んでいないと劣化のスピードが早くなってしまいます。
建物に空気の循環が無いため湿気がこもることやメンテナンスがされないことなどが原因かと思われますが、人に貸すことで空気の入れ替えがあり、建物の劣化スピードを抑えることができます。
せっかく良い別荘を購入しても放置して傷めばと資産価値も下がってしまいます。こうした対策になるのはメリットと言えるでしょう。
メリット4:空き家対策になる
平成27年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、「特定空家等」に認定されると固定資産税が増えてしまいます。
また、長い期間人が住んでおらず外観の劣化した建物は犯罪に利用されたり、ゴミを不法投棄されたりといった可能性もあります。
「どうにかできるならとっくにやってる」というケースも多々あるとは思いますが、定期的に人の手を加えるということは、こうした可能性を抑えることにつながります。
別荘を賃貸に出すことのデメリット
別荘を賃貸に出すとメリットもありますが、当然デメリットもあります。
デメリット1:借り手が見つかるとは限らない
せっかく別荘を持っていても需要が無い地域では当然なかなか借り手が見つかりません。
ひとくちに別荘を貸し出すと言っても、立地条件、間取りや設備の内容、周囲の環境、シーズンなど様々な要素が絡んできます。
周囲に競合するような施設が無ければ貸し出しやすい反面、稼働率の予測が立てにくいとも言えますし、通常の賃貸にくらべて難しい部分があるかと思います。
デメリット2:コストがかかり儲かるとは限らない
デメリット1に繋がる要素ですが、別荘を貸し出しても収益になるとは限りません。
貸し出しをするには予約管理や部屋の清掃などを業者に委託する必要がありますし、その分のコストは重くのしかかってきます。
そして別荘は観光地の近くにあることが多く、人で賑わうシーズンに偏りが出がちです。ハイシーズンは宿泊予約が入ってもオフシーズンは閑古鳥で採算が取れない可能性もあり、収益化はそう簡単ではありません。
デメリット3:営業開始前にも労力がかかる
別荘を貸し出すには旅館業法か民泊新法(住宅宿泊事業法)の許可申請が必要で(民泊新法は営業日数などが限られる)各種書類を揃えたり、不動産登記の変更をしたりといった手間がかかります。
これらの労力、そして営業を開始してからのランニングコストに見合うだけの収入が得られるのか熟慮しなくてはなりません。
併用型別荘賃貸
「別荘を賃貸に出したら自分が利用したいときに利用できないからちょっと・・・」という人には、オーナーとして使用しない期間だけ賃貸で貸し出す併用型別荘賃貸というものもあります。
別荘管理会社が年間を通じて別荘をオーナーに代わって管理、貸出を行います。オーナーは自分の別荘に事前に利用予約を入れて別荘利用スケジュールを確保します。
空いている期間は一般のホテル、旅館のように借りたい人が予約します。管理会社が布団や敷布などの交換、食事のケータリングサービスも代行してくれます。
別荘の納戸にオーナー用の生活用品が収納されています。オーナーが宿泊するときは納戸から用具を出して使用する仕組みです。
使用後の清掃も別荘管理会社が対応してくれるので別荘の管理も安心です。
別荘を利用しない日を別荘として貸し出す無駄の無い効率的な仕組みですが、全くの他人が年間多く自分の別荘に滞在する事、多少の抵抗感を感じます。